京町家でレコードに浸る。和室空間でのリスニングに最適なオーディオとは?

レコードをテーマに癒しの時間を提供する「Feel Records」。日本の伝統建築「京町家」をリノベーションしたJICO製レコード針の直営店「Feel Records 京都はなれ店」では、レコード本来の魅力を身近に感じていただける空間作りを目指しました。

京町家の趣を今に伝える店内には、リスニング環境にマッチしたオーディオ・システムをセレクトし、存分にレコードをお楽しみいただける環境をご用意しています。ここでは、京町家という特異な環境を意識してセレクトしたオーディオ・システムについてご紹介します。

ヴィンテージ・スタジオ・モニターが演出する癒しの空間

Feel Records 京都はなれ店の入口となる格子戸を開けると現れるレコード針とレコード。JICO製レコード針の人気モデルや、レコードを愛する棚主がセレクトしたシェアレコードが並ぶシックな空間に、ちょっとしたアクセントを加えるスピーカーが目を惹きます。

Feel Records 京都はなれ店のテーマカラーであるブルーを配したスピーカーは、革新的なレコーディング機器を生み出してきたUREI社のスタジオ・モニター「809」です。原音の忠実再生に特化したヴィンテージ・スピーカーは、店内に取り揃えられたレコード針やレコードのサウンドを正確に再現することができます。

また、UREI社の特徴でもある重厚な音質も兼ね備えており、お越しいただいたお客さまをおもてなしするBGM担当として、癒しの空間を演出しています。

畳敷きのお座敷空間にマッチしたオーディオ・システム

京町家の特徴とも言える急な階段を登った2階にあるリスニング・ブース「音の間」。能舞台の鏡板をイメージしたプライベートな音響空間は、お気に入りのレコードやレコード針のリスニングをお楽しみいただけます。

「わずか6畳ほどのお座敷空間に最適なオーディオとは?」特異な環境でも妥協のない音質を提供したいと考えた私たちが出会ったのが、Larsen社のスピーカー「Model 9」でした。斬新なデザインが印象的なスピーカーは、そのコンセプトも革新的です。

オーディオの世界では、「スピーカーは壁から離して設置する」のがセオリーですが、Model 9は、壁を活用した立体的なサウンド表現を特徴とします。この世界的にも珍しいスピーカーは、6畳の和室という狭小空間を有効に活用でき、レコード針やレコードのポテンシャルを存分に引き出します。

プリメインアンプには、「音の間」のシンプルな空間に合わせて、AURA DESIGN社の「VA40 rebirth」をセレクトしました。VA40 rebirthは、同社の創業35周年を記念してリリースされたモデルで、ロングセラーを記録した「VA-40」の回路設計が忠実に再現されています。

名機と謳われた音質に加えて、ハイパワー・レスポンスを実現したVA-40 rebirthは、往年のAURA DESIGNファンを魅了する、躍動感に溢れるアナログ・サウンドを生み出します。

レコード針やシェアレコードのリスニングに使用するターンテーブルには、Technics「SL-1200GR」と、Denon「DP3000NEMEN」の2台を用意しました。

世界中で愛されたターンテーブルの名機「SL-1200シリーズ」。Technicsブランドの復活とともに、新たなスタンダードモデルとして誕生したのが「SL-1200GR」です。高いS/N比と回転精度を誇るダイレクトドライブ方式のターンテーブルは、聴き馴染みのあるサウンドを提供します。

同じくダイレクトドライブを採用した「DP3000NEMEN」は、たくさんのオーディオ機器を送り出してきたDenon社の技術を集約した、現代のフラッグシップモデルです。高密度のMDFを採用した堅牢なキャビネットは、共振の抑制に効果が得られ、畳を配した和空間でも正確なレコードの再生が可能です。

店内の利用目的と環境に合わせて厳選したオーディオ・システム。機器選びで最も重視した点は、私たちJICO社が製造するレコード針との相性です。

「レコード針の試聴」という斬新なサービスを提供するにあたり、そのポテンシャルを引き出すオーディオ・システムが必要でしたが、多くの方々のご協力により実現することができました。

私たちのこだわりを取り揃えた「Feel Records 京都はなれ店」へお越しいただき、レコードをお楽しみください。